AIで作った「ポケットティッシュ」の罠!取り出し口で顔が破れる!?
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猪飼 裕二 プロのDTPデザイナー「Geminiで、お店のキャンペーンを告知する素晴らしいチラシ画像ができた!」
「これを縮小して、街頭で配る『オリジナルポケットティッシュ』のラベルにして配ろう!」
店舗のオープン告知や、企業の展示会でのバラマキ用ノベルティとして、現在でも圧倒的な受け取り率を誇る「ポケットティッシュ」。 AIを使えば、目を引くキャンペーン画像や可愛らしいイラストを簡単に作れるため、自作の画像でティッシュを発注しようとする方が増えています。
しかし、AIが生成した画像をそのままポケットティッシュの「ラベル(差し込み紙)」として印刷業者に入稿すると、「一番見せたいお店のロゴが、ティッシュの取り出し口で真っ二つに破れてしまった!」という悲しい大失敗に繋がります。
今回は、ポケットティッシュ特有の「ミシン目」の罠と、失敗しないデータ作成のコツについて解説します。
最大の罠:中央を縦断する「取り出し口(ミシン目)」

ポケットティッシュのラベル(中に挟まっている紙)をデザインする際、絶対に忘れてはならない物理的な構造があります。 それは、ティッシュを取り出すための「ミシン目(スリット)」が、ラベルのド真ん中を縦に(または横に)貫通しているということです。
画像生成AIは「1枚の美しい構図」を作るのが得意なので、もっとも目立たせたい「人物の顔」や「メインのキャッチコピー」「お店のロゴ」を、画面の中央にドーンと配置してしまいます。
これをそのままティッシュのラベルにしてしまうとどうなるでしょうか?
お客様がティッシュを使おうとミシン目をピリッと破った瞬間、あなたの会社のロゴや、モデルの顔が真っ二つに引き裂かれてしまうのです。これはブランドイメージ的に非常にマイナスです。
さらに厄介な「重なり」と「透明フィルム」
もう一つ考慮すべき点があります。
ティッシュは透明なフィルムに包まれていますが、裏側(ティッシュが入っている側)はフィルムが重なり合って少し白っぽく濁っています。 そのため、両面印刷のラベルを作る場合、裏側のデザインは文字が非常に読みにくくなります。
また、表側に関しても、フィルムの光の反射があるため、AIが作るような細かすぎる文字や、コントラストの低い(薄い)配色は、外の太陽光の下では全く読めなくなってしまいます。
プロの技術:ミシン目を避けた「レイアウト再構築」
受け取った人に確実に情報を伝え、かつ使っている時も美しいポケットティッシュを作るためには、プロのデザイナーによる以下のようなDTP作業(データの再構築)が必須です。
1. 中央の「セーフエリア(安全圏)」の設計
印刷会社のテンプレートを読み込み、中央の「ミシン目」が入るラインを正確に割り出します。そして、ミシン目から左右に数ミリの「絶対に文字や顔を置いてはいけない禁止エリア」を設定します。
2. 要素の分解と左右(上下)への再配置
AIの画像から「ロゴ」「文字」「人物」などの要素をバラバラに分解し、禁止エリアを避けて左右(または上下)にバランス良く再配置します。 もし中央に大きな顔がある一枚絵の場合は、Photoshopの生成拡張などを使ってレイアウト自体を作り直します。
3. 一瞬で読める「極太フォント」での文字組み
街頭で受け取ったティッシュは、ほんの一瞬しか見られません。AIが描いた読みにくい文字は消去し、透明フィルム越しでもハッキリ読める太くて視認性の高いフォントで、情報を整理して打ち直します。
配布用ノベルティのデータ化はお任せを!
数千個単位で大量に作るポケットティッシュ。
「届いてからロゴが破れることに気づいた…」では、作り直しのコストが膨大になってしまいます。
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