AI画像を「デジタルサイネージ(電子看板)」で使う時の縦横比の罠
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猪飼 裕二 プロのDTPデザイナー「Geminiで飲食店の店頭に置くオシャレなポスター画像ができた!」
「せっかくだから、紙に印刷するだけじゃなくて、店先の『デジタルサイネージ(電子看板)』のモニターにも表示させよう!」
最近、街中で見かけることが非常に多くなったデジタルサイネージ(モニター型の看板)。
印刷代がかからず、光って目立つため、AIで作成した画像をそのままUSBメモリ等に入れて表示させようとする店舗オーナー様が増えています。
しかし、いざサイネージのモニターにAI画像を映し出してみると、「上下に太い真っ黒な帯ができてダサい」「人物の顔が横にビヨーンと伸びてしまった」という残念な結果になることが多々あります。
今回は、AI画像をデジタルサイネージに最適化するための「縦横比」と「アニメーション」の壁について解説します。
サイネージの基本は「スマホと同じ縦長」

最大の原因は「モニターの向き(アスペクト比)」です。
画像生成AIは、特に指定しない限り「正方形」や、PCモニターと同じ「横長(16:9)」の画像を出力する傾向があります。
一方で、店舗の前に置かれているデジタルサイネージのほとんどは、スマホと同じ「縦長(9:16)」のモニターです。
横長の画像を縦長のモニターに無理やり全画面表示させようとすると、左右の端がバッサリ切り落とされてキャッチコピーが読めなくなったり、逆に画面に収めようとすると上下に大きな黒い余白(レターボックス)が生まれてしまい、非常に見栄えが悪くなります。
「動かない看板」はスルーされてしまう
もう一つの問題は、デジタルサイネージの最大の強みである「動き」が失われてしまうことです。
サイネージは、画面が切り替わったり、文字が動いたりすることで通行人の目を引く(アイキャッチ)効果があります。 しかし、AIが出力した画像は「すべての要素がくっついた1枚の静止画」です。
そのため、「美味しそうな料理の湯気だけを動かす」「『新発売!』という文字だけを後からフワッと表示させる」といった、サイネージならではの効果的な演出をつけることができません。
プロによる「サイネージ用データ」への最適化
AIの美しい画像を、街ゆく人の足を止める「本物のデジタルサイネージ用データ」にするためには、プロのデザイナーによる以下のような再構築が必要です。
1. 「生成拡張」による縦型(9:16)への再構築
PhotoshopのAI機能などを駆使し、元の画像の良さを保ったまま、上下に「自然な背景」を継ぎ足し(生成拡張)ます。これにより、縦型モニターに黒帯なしで全画面表示できる、美しい縦長構図の画像へと作り変えます。
2. 要素の分解(レイヤー化)と文字の再配置
AIの1枚絵から「背景」「メインの被写体」「文字」をバラバラのレイヤーに分解します。 モニターでの視認性を高めるため、遠くからでも読みやすい太いフォントで文字を打ち直し、画面の上部に配置します。
3. 簡単なアニメーション(動画化)の付与
レイヤーが分かれたデータであれば、「背景が表示された1秒後に、文字がスライドして現れる」といった簡単な動画データ(MP4形式など)に変換することが可能です。
これにより、サイネージの集客効果を最大限に引き出します。
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